爽やかな逃走

僕らの旅を「青春」なんて名付けて過去にすんな。

2018.02.08

 


会わなくなった人がたくさんいるな。

 

 

あいつももうドラム叩いてないんだってな。
あいつのバンドももう解散したらしい。
あいつはギター背負って海外に飛んだってさ。


あいつは都会で、働きながらゲームばっかしてるんだと。


すり減っていく時間。背中に感じる視線。
僕を急がせる何かってやつが、最近になってようやく掴めた気がする。
名前はまだ、つけてないんだけど。


本当はきっと、
失った分だけ得るべきものがあるんだろうが、
掃き溜めみたいなこのワンルームには、新しい空気は入ってこない。

 

その穴を埋めるように消費を煽る。
電飾看板がギラついて、経済を回す。
この街では、走っていないと置いて行かれる。

 

自分の立っている場所を見る。スマホを弾く。

 

 

会わなくなった人がたくさんいるな。

 

LINEの下の方。
最後のメッセージの送り主は、
僕か相手で半々くらいだった。

 


ここで出会った何人かも、
思い出の中で都会の景色と同化するんだろうか。

 

この2年に、僕はどんなラッピングをするだろうか。

 

 


分かんないよなぁ。

 

 

 


たばこの煙を思い出す。

 

夜ばかりを、思い出す。